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ついてる男

それから一週間、
ろくに眠ることも出来ずまた辛い日々を過ごしていた、とうとうその日が来た・・・

 その日もまともに眠ることが出来ずに出社した俺に急ぎの仕事が入った、
二トンのトラックに乗り高速で二時間、普段なら特に問題のある道ではない、だがその日は何かが違っていた

 高速を走り一時間、
だいぶ山間の道に入ると高速とはいえ車もかなり少なくなる、
時刻は四時、まだまだ寒さも残るこの地域は未だ日が落ちるのも早い、ライトをつけ視界を確保する、
流石に睡眠不足がたたり眠気を催してきたため助手席にあるガムに手を伸ばすため視線を切った瞬間、気が付いた、


 「今何か標識を見落としたか?」


 眠気を抱える脳はまともに働かずそのまま走り続ける、そしてあの場所へ来た。

 緩やかな右カーブの出口、
横たわった車と事故によって無くなった崖下への落下防止の壁、
車を避けようと動かしたハンドルを戻そうとするが全く動かない、
まるで何かに抑えつけられるようにそのまま壁の間をすり抜け崖下へ車は向かう、

その時だった。

 助手席に壮太が居る、

壁を抜ける際後輪が接触し、
その衝撃で体が前に出る、シートベルトはしている、
飛び出ることはない、

??

壮太が俺のシートベルトを外した、

体がフロントガラスを突き破り車外へ放り出されてしまった、

俺はやはり壮太に殺されるのか、

今日子、

生まれてくる子、

二人ともごめん。

 「おいおい、まだ諦めてんなよ」


 何言ってやがる、お前がやったんだろ、頭の中で叫ぶと

 「後ろの車の上見てみな」

 落下し始めた体をひるがえすと信じられないものを見た、

夢に出てきた男が凄い形相で俺、いや、壮太を睨んでいる、


 「貴様なぜ邪魔をする」


 そいつは思い出すのもおぞましい声で叫んだ、


 「こいつを殺させるわけにはいかないな、俺は妹を守るんだよ」


 そう言うなり壮太は男の上へと飛び乗り抑えつけた、

子供の姿の壮太に男は抵抗するが壮太の力が強いようで身動きできていない、

 「色々ごめんな、最初からお前がコイツに狙われてるの知ってて助けるつもりだったんだけど、妹の旦那になるなら強くなって欲しくてさ」

 壮太は無邪気な笑顔を見せている、

 「コイツはお前の先祖を逆恨みして出てきた奴でまあまま力があった分お前にもケガさせちゃったな、悪い」

 何言ってんだよ、お前俺の命狙ってたんじゃないのかよ

 「俺が本当に命狙ったら、あっという間に終わってるよ」

 「コイツは俺があの世まで連れていくからもう心配いらねえよ、今日子のこと幸せにしろよ」

 なんだよ、

やっとわかったのにもう終わりなのかよ、

今日子と子供とお前も一緒に暮らそう、今日子も喜ぶよ

 「嬉しいよ、俺もお前や今日子と生きたい、でもダメなんだよ、俺はこっちに居ちゃいけないんだ、これ受け取ってくれよ」

 壮太は首からさがる鍵を外すと俺に投げてきた、落下中なのにそれはしっかりと俺の手に収まった、


 「もう時間だな、本当に頑張れよ亮」


 そう言って男を捕まえたまま地面へと飛び込んだ、

地面には真っ赤な穴があき壮太と男を飲み込むと消えてしまった、

まるで止まっていたような落下は突然勢いを取り戻しあっという間に地面が近づいた、

死を意識した俺が壮太から受け取った鍵を握りしめると見えないクッションでもあるように体はふわりと地面に着いた。


 放心状態の俺が最後に覚えているのは真後ろに落ちたトラックの音だった。
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